小児科は原則15歳までしか通院できない日本の現状において、思春期以降の医療体制をどうするかは大きな問題です。
小児科医が継続的に診療したい、ご家族も通いたいと思っても、おとな特有の社会的問題や医学的問題が生じてくるため、小児科に通院し続けることが必ずしも望ましいこととは言えません。
その一方で、成人診療科の先生は小児期発症の疾患に詳しくなく、拒否感を示される方も多くいらっしゃいます。
また、医療が必要な方だけではなく大きな合併症なく現在医療機関に通院していない方も、 障害年金の診断書など思わぬところで医療機関を必要とする場面が出てきます。 我が子の診断を下してくれたはずの小児科に行ったら 「カルテが残っていない」「当時の主治医はもういないので詳細がわからない」「15歳以上の方は小児科ではないので内科で書いてもらうように」、 そこで内科に行ったら「みたことない病気なので書けない」などと言われてしまうことがあります。
では、どのような形で我が子の医療体制を成人期に向けて移行していけば良いのでしょうか?
今回は患者家族会のみなさんと移行期問題
について考え、率直な意見交換ができればと思っています。