伊藤 雅之(いとう まさゆき)
● | 国立精神・神経医療研究センター神経研究所疾病研究第2部室長 |
● | 小児神経専門医 小児神経学、発達神経病態学、レット症候群をはじめとした小児の神経疾患の病態を研究しています。他にも遺伝子改変されたマウスや培養細胞、時にはヒトの組織を使って、病気の病態を調べています。 |
昭和63年 |
鳥取大学医学部卒 |
昭和63年〜平成8年 | 鳥取大学医学部助手 |
平成8年〜現在 | 国立精神・神経医療研究センター神経研究所疾病研究第2部室長。 厚生労働省が支援している難治性疾患究推奨分野として指定されているレット症候群の研究班の研究代表者としても活動中(平成23年2月現在) |
松石 豊次郎(まついし とよじろう)
● | レット症候群研究センターセンター長 小児神経学、特に発達障害、Rett(レット)症候群、自閉症、注意欠陥多動性障害、脳性麻痺、精神遅滞、てんかん等を専門に診ており、レット症候群の患者さんを中心とした臨床的研究、動物モデルを用いた基礎的研究、神経伝達物質の研究等も行っております。 他にもPET,MRI等を用いた脳機能の研究、唾液を用いたストレスホルモン、免疫IgA測定、子どもの睡眠の研究をしております。 |
昭和50年 |
久留米大学医学部卒業(医師免許証取得、久留米大学医学部小児科学助手) |
昭和53年 | 鳥取大学医学部脳神経小児科留学(1年間) |
昭和62年 | 米国ノースウエスタン大学小児記念病院神経科留学(3年間留学) |
昭和62年 | 久留米大学医学部助教授 |
平成2年 | 小児神経の技術指導のため国際協力事業団(JICA)で パキスタン・イスラマバード小児病院へ出張(1か月間) |
平成5年 | 病院へ出張(1か月間) 久留米大学医学部助教授 |
平成13年 | 久留米大学医学部主任教授(小児科学) |
平成27年 | 社会医療法人雪の聖母会聖マリア病院 レット症候群研究センターセンター長に就任現在に至る |
平成10年 |
日本小児科学会代議員〜現在 |
平成10年 | 日本小児神経学会機関誌「脳と発達」編集委員 日本小児神経学会英文誌Brain & Development編集委員 |
平成12年 | 日本小児神経学会社会活動委員会委員長 |
平成14年 | 日本小児神経学会理事〜現在 福岡県小児保健研究会会長〜現在 健康久留米21委員会 会長 |
平成15年 | 日本小児保健学会理事〜現在 |
平成16年 | 日本あかちゃん学会理事 |
平成18年 | 日本小児神経学会長期計画委員会委員長〜現在 |
レット症候群は、症状にかなり幅がある病気です。軽い症状の方は歩いたり、小走りしている方、簡単な言葉が出ている方もおられます。現在、典型的な病歴、症状のあるレット症候群の8割ー9割の方に認める遺伝子のMethyl-CpG-binding Protein 2が日本では一部の施設でしかできません。コマーシャルの会社でできるように進めています。来年度の4月以降を目指し、できれば健康保険で検査できればと考えています。必ずしも、できていた事が、どんどんできなくなる(医学的には退行と言います)だけではなく、発達が伸びる事もあります。また、周囲は気づいていなくても、目で合図したり、耳の聞こえは悪くありません。アメリカではCare Today, Cure Tomorrowと言って、現在はできる療育等のベストの治療をして、将来の根本的な治療を目指そうというスローガンがIRSA(国際レット症候群協会)の会長のKathy Hunterさんによって提唱されています。私たちも この病気の病態の解明を研究し、根本的な治療の開発に取り組みたいと考えています。